【新卒採用】今後の母集団形成のタイミング

採用活動(企業向け)

前回の投稿では、新卒採用の母集団形成の手段について書きました。
【新卒採用】母集団形成方法について
当然、企業によって予算やマンパワーの問題もありますので、何でもできる訳ではありません。

22年新卒採用に関しては、既に母集団形成のピークは過ぎましたが、今後も可能性が無い訳ではありません。就活生の動向を想像しながら考えてみたいと思います。

学生が企業検索・エントリーをする時期・タイミング

大学生といっても一括りにはできません。
理系・文系、ゼミ活動や研究室、男性・女性、東京・地方、経験値(インターンシップ・アルバイト・部活サークル・留学・ボランティアetc)、資格、性格、コミュニケーション力・・・。

ちなみに私は理系国立大学出身ですが、外部の大学院進学を選択しています(学部生の頃には一切就活はしませんでした)。私の友人は学部卒で就職した人、そのまま大学院に進学して就職した人、大学院に進学したものの中退して就職した人、私と同じように外部の大学院に進学した人、さらに博士課程に進学した人など、様々なキャリア選択があります。

そして、就職先も民間企業の中でもメーカー、商社、IT企業、サービス業など業種も様々。職種も研究職、エンジニア、営業、事務系。さらに公務員や教員になっている友人もいます。当たり前と言えば当たり前ですが、思考やバッククラウンドによって全然違う就職活動になります。

とは言え、傾向と対策を考える上では、ある程度学生によって大分類していくことは重要です。
時系列で、学生のエントリーの動きを考えていきましょう。

3月1週目(特に3月1日)がピーク

これは言わずもがなですが、3月の採用広報解禁のタイミングが最初にして最大のピークです。
実質的にはその前から早期選考を進めている企業もいるため、学生もここで1社目のエントリーという訳ではないですが、それでも採用選考のエントリーのボリュームゾーンになります。
※私の会社も全体エントリーの1/3はこの期間のエントリーです

さて、今回の記事は2021年5月現在の投稿ですので、既にピークは過ぎています・・・。
じゃあ全く可能性がないか?と言うとそうではありません。

新規のエントリーを集めることも重要ですが、その前にこの3月にエントリーしてくれた学生に対してのアプローチを考えてみましょう。

なぜ学生のエントリーが3月に集中するのか?以下のような理由が考えられます。

・就活解禁の節目だから
・エントリーのハードルが低いから(お金がかからない・選考要素の無い企業が多い等)
・エントリーが締め切られる前に取り敢えずエントリーしておこうと思うから
・就職サイトの機能などで、複数企業にエントリーするようにマーケティングされているから

こういった理由から、以下のような仮説が推測されます。

①意図しないor志望度がそこまで高くない企業にもエントリーしている
②エントリーしたものの忘れている
③興味はあるが、その先(説明会やエントリーシート)に進むモチベーションがない

いずれも母集団形成をするのに好条件とは言えないかもしれません。
しかし、現時点で自社にエントリーしていない層というのは、さらに条件が低い層になります。

したがって、少なくとも何らかの些細なきっかけ、興味、理由でエントリーしているという事実がある「エントリーしているものの進展がない層」へのアプローチを考えてみましょう。
※私の会社の採用においても、5月以降に選考に参加した学生の3~4割程度はエントリー時期は3月だったりします

★エントリー者へのアプローチ方法

メール、電話での選考案内や呼び込み
・書類選考のヒントや選考ステップの変更(短縮)など、これまでの選考フロー変化を付ける
(物理的に可能であれば、全員面接するなど)

5月末~6月中旬(大手企業の選考・内々定出し)

政府方針に則って所謂「就活ルール」を順守する企業(主に経団連所属の大手企業)の場合、6月から採用面接をスタートさせます。

実際にはその前のタイミングで書類選考や適性検査の結果を通知していますし、リクルーターとの面談など、実質選考と言えるアプローチも行っています。

この時期は内定が出る一つのピークでもあるため、内定辞退のピークでもあります・・・(涙)
その一方で、就職活動をリスタートさせたり持ち駒を増やそうとする時期とも言えます。
母集団形成の施策を講じるタイミングとも言えます。

7月~8月(国家公務員・地方公務員などの試験発表)

所謂、民間企業の就職活動ではなく国家公務員や地方公務員を目指す学生もいます。
ここ数年は減少していますが、それでも国家公務員志望者だけで約30,000人いると言われています。
合格倍率は3~5倍ほどであるため、20,000~24,000人は残念ながら採用試験に不合格になります。

こういった公務員試験不合格になった学生は、以下のような進路をとることになります。

・他の公務員試験(県庁や市役所などの地方公務員や警察官)を受ける
・留年または卒業して来年度の試験を目指す
・民間企業の就職
活動にシフトチェンジする

ここで、民間企業にシフトチェンジする学生が就職活動をスタートさせることになるため、そこをターゲットにするという考え方です。
また、これは私の経験ですが、試験の合否に関わらずシフトチェンジする学生も存在します(公務員の仕事説明や雰囲気を知り、自分と合わないと感じるケースなど)
※但し、これは民間企業においても逆シフトチェンジになるケースもありますが

8月後半~9月 大学院試験結果発表(主に理系)

これも公務員試験と同様の考え方ですが、国立大学の大学院入試は8月がピークになります。
倍率的には公務員試験より低くなるとは思いますが、試験結果によって就職活動をスタートする学生も出てきます。

・留年または卒業して来年度の試験を目指す
・民間企業の就職活動にシフトチェンジする

この大学院進学または公務員志望の学生は、例年必ず生まれる学生層ではあります。
但し、闇雲にターゲットにするのではなく、自社の業種・仕事内容・社風などに合うかどうかを判断しましょう。

一例として、

・公務員志望の学生は「安定」「社会貢献」「地方創生」などの思考性を持っている
・大学院進学希望の学生は、研究開発・エンジニアなど専門性のある仕事への興味関心が高い

といった傾向や可能性が挙げられます。
さらに、公務員試験も大学院入試も卒業以降に「再度受験できる」というものです。

仮に内定や採用に至っても、諦めきれずに内定辞退や早期離職になってしまっては意味がありません。
目の前にいる学生が、本当に自社に就職して働く覚悟を持っているか?研修や内定者フォローを通してロイヤリティを上げたりマインドセットすることも想定して採用活動を考えましょう。

7月~9月 内々定保持者の就職活動リスタート・継続者(※内定式前まで)

さて、公務員志望者や大学院進学希望者が母集団形成の担い手になり得ると書きましたが、色々とリスクはあるとも言えます。

では、民間企業志望者はどうか?
6月以降に母集団形成するのは難しいのか?

結論としては難しいと言えます。
ここ数年の7月時点の内定率は60~80%ほどで、コロナ禍の影響があった前年も内定率73.2%(※リクルートキャリア調べ)となっています。
※参照:就職プロセス調査(2021年卒)

つまり、新卒採用市場には30%ほどしか可能性がないとも思えます。
しかし、内定保持≠就職活動終了ではないと言うことです。

上記の就職プロセス調査の3~4ページ目をご覧ください。

・7月時点の進路確定率:57.7%
・7月時点の就職活動実施率:44.9%

となっています。つまり、内定保持をしている学生も就職活動を継続していることを示しています。
この層は必ず存在します
私の経験上でも、6月以降に選考に来る大半の学生は3~4割の学生が他社の内定を持っています。
また、悲しいことに自社の内定辞退も6月~9月までは続きます(逆に、自社の内定を持ちながら他社を受けているということです)。

これは自社の内定辞退のリスクがあるという説にもつながるので、良くも悪くもなのですが、
学生側の記憶・印象・志望度は上書きされます

対象の数は少ないかもしれませんが、選考で会うことが出来れば上書きできる可能性があります。

最後に

さて、色々と書きましたが、方法もアプローチの時期も一つだけでは難しいと思います。
また、諸々施策を実行するのであれば、上記に挙げた時期の少し前には準備をしておく必要もあります。

私も採用担当としてこれから暫くは一喜一憂の日々が続くと思います。
全国の採用担当の方も、就活生の皆さんも頑張っていきましょう!

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