●業界研究とビジネスモデル
前回のブログで業界と職種について記事にしました。
コロナ禍の就職活動~業界研究・企業研究編①~
今回は「ビジネスモデル」について就職活動の視点で書きたいと思います。
ビジネスモデルの定義は色々とあると思います。「利益を上げるための仕組み」であるとか、「ヒト・モノ・カネの動き」などのようなイメージです。
投資家や事業家目線で、良いビジネスモデル・悪いビジネスモデルなどのテーマもありますが、あくまでも就職活動という目線で言えば、以下の3点です。
●BtoBの企業のビジネスモデルにフォーカスする
●その企業が利益を上げるアプローチ(お金の動かし方)を理解する
●その利益(お金)の対価が何か、お金を払っている相手は誰かを理解する
「BtoBの企業のビジネスモデルにフォーカスする」
BtoCビジネスは概ねイメージできるので深く考えなくて良いです。例外はありますが、直観的にビジネスモデルがイメージできるはずです。
例えば、スーパーやコンビニエンスストア、家電量販店やカーディーラーなどの小売店、ホテル、飲食店、不動産、旅行、鉄道・電気・水道などんのインフラ系業界については、普段の生活で利用してお金を払っているのでイメージできるはずです。
つまり、良く分からないビジネスモデルは概ねBtoBのはずであり、そこをしっかり理解する意識でOKです。
※これらの業界もBtoBの側面(法人であっても電気水道は使いますし、団体単位で旅行やホテルを利用したり、個人ではなく社用車をディーラーから購入する)もあり、そういった意味では厳密にBtoBかBtoCで分かられるものではないですね
BtoC、BtoBって何??と言い方は以下のサイトが参考になりますので参照ください
https://mynavi-job20s.jp/howto/btob.html
ちなみにCtoCやBtoBtoCのようなビジネスモデルもありますが、大分類ではBtoCかBtoBに分類されると考えていますので割愛します。
「その企業が利益を上げるアプローチ(お金の動かし方)を理解する」
「どうやって利益を上げているか」をイメージできるかどうかを考えてください。利益についてイメージできないパターンは色々ありますが、例えば以下のようなビジネスです。
①無料でメリットを享受しているモノやサービス
②そもそも会社名、モノ、サービスについて知らない(何のためにあるの?、CMとかで名前は聞いたことがあるけど・・・)ビジネス
①について代表的なものは金融機関ですね。
銀行には無料でお金を預けられます(微々たるものながら利子もつくのでむしろ預ければ儲かる?)。ただ、ATMで手数料取られるので無料とも言えないかもですが・・・。クレジットカードも分割払いにしたり、ゴールドカードなどの年会費がかかるカードを除けば、で現金代わりに決済できるカードを持てます(QR決済やICカード決済なども同様ですね)
あるいはTV局。NHK以外は無料で視聴できます。就活生の皆さんが使っているであろう就職サイトも無料で利用できます。スマホの無料アプリもそう。
こういったビジネスは、使っている皆さん以外にその企業にお金を払っている相手がいます(大抵はその相手は企業でありBtoBビジネスです)。
銀行であれば融資を受けて入る企業(利子を払う)、クレジットカードであれば手数料を加盟店側が払う、TVCMを流している企業が広告費を払う(正確には広告代理店が仲介する)、就職サイトは掲載企業が広告掲載費を払います。
②については、普段生活をしていて目にしないモノやサービスです。
パソコンの中に入っている半導体、それを作っている工場で動いている機械や動かすためのソフトウェア、その機械のパーツ、パーツの原料となる金属、その金属を海外から調達するための輸送機関etc
考え出したらキリがないですが、我々の生活に関わるモノやサービスが出来るまでには私たちが知らない数多くの企業が関わっています。
人は誰しも知らないコトに興味は持てないため、良く分かんないからいいや的な発想はとてもよく理解できます(素材メーカーとか専門商社とか良く分からないし興味ないですと言われればまあそうだなと思います)。また、お金のやりとりを想像できないまま、TV業界華やかでカッコいい!金融業界は安定して世の中の役に立ってる!となるのも必然ですね。
本当に意味でビジネスを理解するのは難しいことです。ただ、以下の2点を前提で考えてみましょう。
・興味が持てるかどうかは、その業界と会社を知った上で判断する
・華やか、社会貢献などのなんとなくポジティブイメージを抱きやすい業界は、自分がお金を払っていない(=働く立場をイメージできない)可能性が高い
「その利益(お金)の対価が何か、お金を払っている相手は誰かを理解する」
・なぜコンビニでビールを買うのにお金を払うのか?
・なぜ生命保険にお金を払うのか?
・なぜ新聞を購読するか?
・なぜ余分な利子を払っても銀行からお金を借りるのか?
・なぜ就職サイトに採用情報を掲載するのにお金を払うのか?
この疑問の答えが対価です。そして、その対価というのは単純なモノやサービスではないです。
「お金の流れ」「対価」等と表現すると、金儲け的な発想しか得られず、お金を得るために事業をやっているとネガティブイメージになります。
しかし、ビジネスというのは必ず付加価値があり、それによって選ばれます。
私も何気なくサウナ帰りに立ち寄ってビールを買っていますが、「家の近くにある(スーパーまで歩かなくてよい)」「遅くなっても開いてる」「プライベートブランドの新しいビールがある」「店もコンパクトで余計に歩かなくて良い」「接客が丁寧で良い気分になる」「店が綺麗で明るい」などの小さな要素の組み合わせに対してお金を払っています。
これらの要素(あるいは私が気づかずに購買活動に至っている仕掛け)は、すべで企業や個人(店長さんやアルバイトスタッフ)の戦略や工夫の成果と言えます。そういった戦略を工夫をやることに対してやりがいを見出せるかですね。
そして、戦略や工夫を施す相手こそ、お金を払っている相手です。
「誰に対して貢献したいか=貢献したい相手からお金をもらう」かとなります(間接的なところもありますが)。ホスピタリティの強い方はジレンマに感じるかもしれませんが、ここを理解して受け入れることが民間企業で働く覚悟のスタートです。
但し、お金という生活や事業に重要なファクターを動かすということは、大きな責任が伴います。
一方でお金をかけるからこそ顧客も真剣になり、本当の感謝も生まれます。例えば、家や結婚式といった一生に一度の商品やサービスを提供するということは、もちろん顧客の人生に関わる大きな買い物でもある訳ですが、金額的にもライフプランに大きなインパクトを与える要素があります。
ですから、やりがいや貢献感を感じられます(私見ですが、相手と自分に責任と覚悟のある仕事である方が、自身の貢献感は感じます)。
最後に
色々と書きましたが、ビジネスモデルの理解は社会人になっても難しいものです。自分が働く企業以外の業界や企業について、完璧に理解することは不可能だと思います。
但し、就職活動におけるビジネスモデルで押さえるべきポイントは限られています。少なくとも、誰に対して、何を提供(モノやサービスを売る)し、収益を上げているか(お金を得ているか)。
少なくとも自分が受けようと思っている業界企業ではここを理解しておいて欲しいですし、そのモデルに共感を得られるかどうか考えてみてください。
極端な考え方ですが、「自動車というもののために何百万円のお金をもらうことに共感を得られない」という場合は、自動車メーカーやカーディーラーという業界では働くことが大きなギャップに繋がる可能性があります。もちろん、仕事を選ぶ基準は給与、社会貢献性、働く環境など他の要素も大きく、ビジネスモデルだけで判断すべきではありません。
但し、その業界・企業のやりがいを探る上で必要な要素と言えるのではないかと思っています。また、人事担当者側として求職者側に求める要素でもあります。つまり、会社側は「その会社の企業理念」「福利厚生や待遇」「社会貢献性」に共感を感じてもらうよりも「ビジネスモデル」に共感を感じる人の方が、入社後のミスマッチなく働いてくれるのではないかと思っています。
少なくとも、ビジネスモデルを理解しようという姿勢や情報収集を放棄せず、各選考フェーズで理解を深めるようにしてみてはいかがでしょうか。
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