こんにちは。じゃっくです。
某広告系企業で採用担当やってます。
就職活動をする中で「営業職」を考える方は多いと思います。民間企業における新卒採用でも、初期配属は営業というケースも多いです。
以前の記事で営業職の分類について書きました。こちらも参考にしてみてください。
今回は営業のネガティブイメージになっている「ノルマ」について、それを踏まえた上での営業適性について記事にしました。私見も含みますので、考え方の一つとして参考になれば幸いです。
営業ノルマは存在するか
「ノルマ」という呼称を使うことはない
最近は「ノルマ」という呼称を使う企業はほとんどありません。
ノルマという響きのネガティブさ(「やらなければいけない」というイメージ)を避けるために企業側も使わなくなりました。
企業の採用パンフレットや合同企業説明会などでも『ノルマなし!』のようなキャッチコピーを前面に出している企業も多数あります。
但し、営業職である以上は、「売り上げ」や「利益」という数値・数字は指標になります。
就活生や株主が企業の売上高や利益などでその企業を評価することがあるように、部門や個人としての営業成績は良くも悪くも客観的数字で見られます。ノルマという言葉は使わずに、「予算」や「目標」といった別表現として数字目標や指標が設定されている場合は多いはずです。
「ノルマ無し」と歌っている企業があれば、「予算のような数値目標はありますか?」と聞いてみると良いと思います。これは私見ですが、「ノルマ・目標・予算はある」と正直に伝えてくれる企業の方がギャップはないのではないかなと思います。
「達成」「未達成」に対する評価を考えよう
さて、ノルマという表現は使わずとも営業は数字で評価されるという事実はお解りいただいたでしょうか(※本当に予算や目標もない企業もあります。それが良いか悪いかは一概に言えませんが・・・)。
そして、「ノルマ」という響きにネガティブイメージがあるのは「達成できなかった際のマイナス」があるからだと思います。
したがって、業績面(目標・予算)の達成度がどの程度「待遇・評価・昇進昇給」に影響するのか?を考えてみましょう。例えば以下のように大分類されると思います。
完全成果主義型
営業成績(予算やノルマの達成度)によって評価・給与・昇進の大半が決定する賃金制度の会社です。
フルコミッション(完全歩合制)とも呼ばれることがあります。
このタイプの会社は基本給も営業成績によって左右されます。
極端な例ですが、「営業売り上げが0円であれば給料も0円、100万円売り上げれば給料も100万円」といった具合です。
外資系企業はこのタイプの企業が多いと言われています。年齢・性別・経験に関係なく成果に見合った報酬や待遇を与えるというスタンスです。内資系企業ではここまで振り切った制度を導入している企業は少ないですが、一部の不動産業界や保険業界などBtoC営業系で稀に見られます。
100か0かというスタイルはリスクはありますが、好成績を残せれば新入社員でも年収1,000万円や月収100万円なども可能性があります。反対に、まったく成績が上がらなければ固定費(家賃・光熱費)や食費なども払えない可能性もあり得ます。最終的に生活できるかどうかは自分次第ですが、裁量を持って働くケースが多く働き方は自由であることが多いです。
年功序列型
日本企業に多いタイプの会社です。年齢や経験に合わせて、給料や賞与などが昇給し、役職も上がっていきます。ただ、どちらと言えばネガティブな表現であり、「当社は年功序列の会社です!」と発信する会社は少ないでしょう。
完全歩合制と比べて基本給は保証され、長く勤めればほぼ確実に昇給・昇進できます。その一方で、営業成績が良くてもなかなか昇進・昇給できない、成績の悪いメンバーと待遇が同じといった環境でもあります。
最近では完全年功序列の会社も少なくなりつつありますが、官公庁(営業職がほぼ存在しませんが)が代表的です。その他、メーカー・商社など昔からある企業では根強く残っています。
※一方で、日立製作所や川崎重工業などでは年功序列の給与体系を廃止するなど、成果主義よりにシフトする動きが見られます。
年功序列かどうかを確認するためには「給与制度」や「管理職への昇進平均年齢」などを確認すると良いでしょう。
成果主義と年功序列の中間型
大半の企業はここに位置します。営業成績は「昇進・昇給」には影響するが、その一方で年齢による「昇進・昇給」もあるというタイプです。
スタートの基本給は同じで、原則的に減給することはありません。年齢・経験により例年昇給したり役職に就くこともあります。その一方で、昇給や昇進のペースは成績によって異なり、賞与(ボーナス)の支給額やインセンティブ(※)の有無により収入面では差が出ます。
※インセンティブ:営業面の一定の基準をクリアした際に支払われるような金銭的報酬など
(参考:https://partners.en-japan.com/qanda/desc_1098)
大半の企業がここに分類されますが、業界や企業によって「成果主義」寄りか「年功序列」寄りかがあります。確認するのは難しいですが、「年功序列」が日本の伝統的制度であり、「成果主義」が日本にとっては新しい考え方という前提に立てば、歴史が長い業界や企業は年功序列の傾向があり、新しい業界や企業は成果主義の傾向にあると考えられます。
先に挙げた「管理職の平均年齢」などを確認すると傾向が見えるかもしれません。管理職の平均年齢が若いほど、成果主義的な傾向がある可能性があります(「離職率が高い」可能性も考えられるので注意が必要です)。
営業成績以外のもう一つの目標
営業職は業績(ノルマの達成)だけが重要でしょうか?
それは違います。もちろん営利団体である民間企業で働く以上、売り上げや成果を上げることは求められます。ただし、それだけではありません。営業職は必ず顧客が存在します。モノやサービスを顧客に提供することで対価として売り上げを上げ、それが自社や自身の業績に繋がります。
顧客の求めるモノを提供する、顧客の不便・不満を解消する、顧客の生活をより良くするetc
これらを体現するのも営業職の目標です。そして、その目標が達成したときは、自分の成績でなく顧客の業績や生活が向上・改善されることになります。そこを目指すことも営業職の重要なミッションです。
その企業の営業職が「誰を」顧客にしていて、「何を」提供していて、「どのような」悩みやニーズにアプローチしているかも考えてみましょう。
企業研究については以下の記事を参考にしてみてください↓
営業職に向いている人は
では、営業職に適性がある人はどういった人か?
今回は能力適性ではなく、マインド面として
・思考性(2つのベクトル)
という点にフォーカスしました。
能力面については、営業経験が無い以上はあくまでもポテンシャル評価になります。また、入社して経験を積みながら磨いていくものでもあります。
※コミュニケーション能力が非常に高いと思っていても、営業現場で通用するかどうかは別だったりします
一方で、マインドや価値観といった思考性の部分は、コアの部分として営業職に向き合えるかどうかに関わってきます。ご自身の経験や性格を振り返りながら、営業に向き合える部分がどの部分なのかを考えてみましょう。
思考性:2つのベクトル
営業職は「自身の営業成績」と「顧客満足度」の両方が求められることになります。従って、自分自身(内側)と他者(外側)の両方にベクトルを向けて考えられる人が思考適性としてフィットしやすいはずです。
営業職を目指す上での自己分析や志望理由にも繋がると思いますので、考えてみましょう。
他者・周囲へのベクトル
・部活やサークルでメンバーや後輩のためにアドバイスやサポートすることが好き
・アルバイト先でお客さんを喜ばせたいと思う
・困っている人を見ると放っておけない
・おせっかい気質でついつい周囲に働きかけたくなる
こういったタイプは外にベクトルを向けられるタイプです。営業職は、顧客の課題を改善したり、顧客の要望に答えて満足度を上げることが求められる仕事です。
そういった意味では「お客さんの役に立ちたい」「お客さんを喜ばせたい」と思えることは思考性の部分で営業適性がある可能性があります。
但し、受け身ではダメです。「困っている人から声をかけてもらえる」「自分では何もしないけど他人から感謝されたい」というマインドでは営業職はミスマッチになる可能性があります。
自分自身へのベクトル
・負けず嫌いで部活やサークルでは常にスタメン入りや優勝を目指していた
・テストで順位を上げることが喜びだった
・アルバイトも授業もサークルも手を抜かずにやりたい
こういったタイプは内にベクトルを向けられるタイプです。営業職は、目標(売り上げ等)の達成は求められますし、客観的に数字・順位が分かる仕事です。
「やるなら良い結果を出したい」「目標があった方がモチベーションになる」と思えるなら、思考性がフィットする可能性があります。
前述した「外ベクトル」タイプの方も、実は「内ベクトル」タイプというケースもあります。
例えば「お客さんのために頑張れる」と深堀りしていくと、「満足度アンケートで一位になれることが嬉しいから頑張りました」というケースもあります。この場合は、アンケートで一位を取るという内側のベクトルの目標のためのプロセスとして顧客満足にアプローチしているということになります。
思考性(ベクトル)の部分は、自己分析によってそれぞれ言語化してみると良いでしょう。
2つのベクトルを分けて自分の思考性を整理して、それぞれに当てはまる根拠(具体的な経験)を言語化することで、より説得力のある志望動機になると思います。
最後に
就職活動で「営業職」を視野に入れる人は多いと思います。
その一方で、積極的に営業職を目指すというよりも、「選択肢において営業職しかないから」という消極的な選択をする方もいるのではないでしょうか?
どうしてもネガティブなイメージのある営業職ですが、「やりがい」や「成長」を大きく感じられる職業でもあります。若いうちに営業を経験することで人間関係の幅が広がったり、コミュニケーション能力や課題解決力などの実力を身につけることもできます。
企業や業界によって営業スタイルや業績の考え方は異なりますので、インターンシップや説明会、選考などを通してご自身にあった営業職を考えてみましょう。参考になれば幸いです!
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