こんにちは。じゃっくです。
某広告系企業で採用担当やってます。
就職活動をする中で「営業職」を考える方は多いと思います。
おそらく民間企業の中で最も多い職種が「営業」だと思います。私の会社でも総合職としての採用ですが、配属先は80%以上が営業です。
その一方で、あまり良いイメージがなかったり、キツイ・大変だというイメージも付きまといます。
※そのあたりの現実はまた別の記事で記載したいと思います・・・
今回は、(特に文系学生が)就職活動をする上では避けては通れない「営業職」への就職というテーマで記事にしました。企業研究や自己分析の参考になれば幸いです!
営業職とは

総合職≒営業職?
営業職はモノやサービスを扱う企業に広く存在する職種です。比較的学生人の高いメーカー、商社、金融、IT、広告、人材、不動産、建設などは、研究開発職やエンジニアなどの専門職を除き、総合職採用の実態は営業としての採用であるケースが大半です。大手中小に関わらず「新卒入社はまず営業から」という企業は多いので、総合職採用を目指す人は営業は視野に入れてみましょう。
営業職を分類してみよう

売る商品・商材(What)で分ける
営業と言えば「商品を売る」仕事というイメージがあると思います。それは間違いありません。
企業によっては営業のネガティブイメージを払拭するために「困ってる顧客のために」「お客様に寄り添って」「課題解決をする」といったワードを全面に出しますが、それはあくまでも顧客や社会への関わり方の理念や考え方のようなものです。
現実的に職種を理解するためには「理念」や「考え」だけでなく、現実的・具体的なプロセスを理解する必要があります。
まずは「何を」売るのか?という切り口で考えてみましょう。
有形商材
「有形商材」とはその名の通り形があるモノです。私達の家や学校にある自動車・電化製品・スマートフォン・家具、生活に欠かせない食品・消耗品・衣服。
また、個人では使用・所有しないモノもあります。工場で使用される工作機械、医療機関や研究機関で使用される医療器具や実験器具、オフィスで使用される複合機などがあります。
また、それだけでは完成品以外でもPCやスマホに使われる半導体、自動車に使われるタイヤやブレーキ、住宅に使われる建材、衣服に使われる化学繊維などです。
有形商材の営業については、やはり扱うモノについての知識や詳細な情報が求められます(就活時点ではなく、入社後に)。また、すべてのモノがそうではありませんが、比較的「生活や社会に欠かせない」という要素が多いのではないかと思います。
もともと日本はモノづくり大国で(現代ではそういう認識を持っている人は少ないと思いますが)で、メーカーや商社などで扱う日本製品は優良で機能に優れたモノが多いです。営業として自信を持って売れるという製品は多いでしょう。
一方で、モノには原価がかかります。利益率が低いケースも多く、売上規模の割には利益が少なかったり、在庫を抱えると一気に赤字に転落することになり得ます。また、良くも悪くも商品価値に左右される側面も多く、明らかに性能や品質が劣る商品を営業することは非常に難しい環境です。
無形商材
無形商材は形のないモノやサービスです。
金融商品(銀行の融資や証券、保険、リースなど)、ソフトウェア・クラウドサービスなどのIT関連サービス、広告(CM、WEB広告、交通広告など)、旅行観光、コンサルティング、人材サービスなど。
特に、近年拡大しているのはIT関連サービスでしょう。日本でなく世界を見渡せば、GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoft)と呼ばれる巨大グローバル企業はすべてIT関連サービスを提供するハイテク企業です。
無形商材の特徴は、世の中を「より良くする・より豊かにする」という要素が強い商材が多いことです。生活必需品ではないものの、これがあることによって生活や企業活動がより便利になるという要素が多いです。
営業的視点でみると、顧客側が「最初から求められているケースが少ない」または「コストカットの際に最初にターゲットになる」といった営業として難しい局面はあります。
有形のモノと比べると原価がかからず利益率が高い傾向にあり、営業成果として莫大な結果となるケースも多いです。ベンチャーや小規模のIT企業などが、大手のメーカーや商社よりも高待遇で非常に整ったオフィス環境があるというイメージを持っている人はいると思いますが、その背景には利益が高く、原料以外に還元できるという側面があります。
また、営業的には商品価値に依存しないという部分があります。営業として「介在価値」を感じやすいとされますが、成果や業績の良し悪しも営業次第という側面があり、よりシビアに評価される環境とも言えるかもしれません。

顧客(Who)で分ける

「何を売るか」の次は「誰に売るか」を考えましょう。
営業職は必ず取引先が存在します。「人と関わりたい」「人から直接感謝されたい」という思考で営業職を視野に入れる人も多いですが、誰と関わるかをみましょう。
個人営業
個人営業は一般消費者や個人に対して営業することです。所謂BtoC営業になります。
代表的な個人営業としては、保険・証券・カードなどの金融、不動産、住宅、自動車、オール電化や引っ越し、ブライダル、携帯やネット回線などです。
一般的には訪問販売やテレアポなど、泥臭いイメージは強いと思います。確かにそれはありますが、接客販売職と近い営業スタイルも多いです。例えばカーディーラーやブライダルなどは基本来店型での営業になりますし、不動産や住宅営業もまずは展示会や来店から接点がスタートするケースも多いです。
法人営業
法人営業は企業や官公庁、医療機関、学校などの法人組織に対して営業をかけるものです。BtoB営業と呼ばれるスタイルです。
世の中の営業は実はBtoB営業の方が多いと言えます。メーカーや商社の営業はその大半がBtoB営業です。その他、金融(個人も法人も両面)、IT関連サービス、広告、人材なども法人営業です。
私達の生活に身近な食品や家電製品も、メーカーがダイレクトに消費者に営業をかけるケースは稀で、小売店や商社に法人営業を通じて売るというスタイルになります。
当たり前ですが、法人とはいえ相手にするのはヒトで、企業の社長などの経営者や、総務・宣伝広報・人事・マーケティング・店舗や支店の店長など業種によって様々な職種や肩書の顧客にアプローチすることになります。
営業アプローチ(How・Where)で分ける

最後に「どのように売るのか」についてです。営業アプローチのやり方にも差があります。ここの分類の仕方は様々で、いくつか分類できますが、まずは最も一般的なルート型営業と新規開拓型営業について解説します。
なお、企業や業界によって必ず「新規営業」か「ルート営業」に分かれているケースばかりではなく、新規とルートが半々、最初は新規営業中心で徐々にルート営業に移っていくなど、ケースバイケースです。
ルート営業型
元々取引のある顧客に対して、定期的にセールスを行う営業スタイルです。行き先(ルート)が決まっている営業スタイルです。顧客を定期的に訪ねて「何が欲しいか・何か不足しているか」を確認して、ニーズのある商品を提供販売します。
既に開拓された、一定の関係性のある顧客ルートに沿って営業するため、後述する新規開拓型営業と比べると初期接点の創出のハードルがありません。つまり、「新規のテレフォンアポイント」や「飛び込み営業」などは必要ありません。営業の辛いイメージが強い理由の一つに、「顧客から断られまくる」といった拒絶を受けることに対しての抵抗であったり、断られ続けながらアプローチしなければいけない環境といったものが挙げられると思います。ルート型営業はそのストレスがありませんし、一定のニーズがあるルートが確立されていますので、。何度も同じ顧客にアプローチするため、細やかなフォローが必要になり、特定の顧客とより密接な関係を築くことができます。
その一方で、既存のルートからニーズがなくなると営業としてはマイナスになります。逆に売上を上げようと思うと、限られた既存顧客の中から「販売数を上げる」「新商品を販売する」といった選択肢しかなくなります。良くも悪くも限られた選択肢の中で活動しなければならないため、自身の影響力や介在価値は感じにくい部分はあるかもしれません。
新規開拓型
これまでに取り引き実績がない(もしくは長らく取り引き実績がない)顧客に新規でセールスを行う営業スタイルです。飛び込み営業やテレフォンアポイントメントといった古典的な開拓アプローチもありますが、「店舗や展示会への来店から顧客接点を作る」、「インサイドセールス(電話/メールなどの非訪問開拓担当)+フィールドセールス(訪問セールス担当)と担当を分けている」など様々なケースがあります。
新規開拓の難しさは初期接点のハードルにあります。どんな手法であれ、アプローチ即契約となるケースは稀で、商談の場を作るための訪問、電話、メールなどを何十件・何百件と対応することもあります。断られることが多くなるため気持ちの面で負荷はかかりますし、行動しなければゼロのままというプレッシャーもあります。
その一方で、自分の力でゼロから顧客との信頼関係を構築したり、市場を開拓する実感が得られるため、影響力や介在価値は感じやすい側面もあります。また、営業としての選択肢も多い傾向がありますので、個人として売り上げを上げる爆発力は新規開拓型の方が高いケースがあります。
職種(営業)という切り口で自己分析・業界研究してみよう
今回は、「Who(誰に)」「What(何を)」「How(どのように)」という切り口で営業職を分類しました。皆さんが目指す業界・企業の営業スタイルはどれに該当するでしょうか?
もし分からないなら調べてみましょう。調べて出てこないのであれば説明会やインターンなどで質問すると良いでしょう。その場もないのであればメールや問い合わせフォームなので質問してみるのも良いです。
人事担当としての立場で言えば、まったく的外れな質問ではないですし、「この学生はよりリアルに仕事イメージを形成しようとしてくれている」と好意的に捉えます。反対に「そこを曖昧にする」「具体的に答えない」という企業は営業のやり方に問題がある企業かもしれません。
そして、自分自身が「どういった営業に興味があるのか?」「自身の特性を活かせるのか?」も考えてみましょう。個人的には業務や仕事にフィットするかどうかは「どんな業界であるか」よりも「どんな職種なのか」の方が大きく影響すると思います。
「企業研究は職種研究から」。まずは営業職について改めて考えてみてはいかがでしょうか?




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