こんにちは。じゃっくです。
某広告会社で5年間新卒採用担当の人事やってます。
今回は私の面接評定のメモを基に、合否判定と評定コメントを紹介します。
※個人情報や企業名等の記載もあったりましますので、個人の特定を防ぐ意味でも加工した内容になります。
面接に頭を悩ませる就活生は多いと思いますし、私も就活生のときも面接は苦手でした。
ですので、面接対策に頭を悩ませている就活生の皆さんに、私の合否基準や面接評定が参考にされば幸いです。企業の人事担当者が、就活生のどんな点を評価しているのかを見てみてください。
但し、読んでいただければわかりますが、あくまでも「私の会社」「私個人」としての見解の評定です。コメントを読むだけでは「理不尽」だと感じたり、「その評価は間違っている」という意見もあると思います。
但し、面接評価というのはそうゆう仕組みだということを理解してもらいたいという思いもあります。
正解がある訳ではなく、評価基準も仕組みも企業によって違うはずですし、相性もあります。
それを私のコメントや判断基準から感じ取ってもらえると嬉しいです。
面接選考評価コメント
私の会社は広告業界です。また、総合職採用として面接選考を行っていますが、新卒採用の場合は主に営業としての採用となります。
従って、採用基準も「広告業界の営業職として」という基準になります。
※業界や職種が違えば採用基準も変わってきます
2年前に面接した都内在住女子学生のAさん
【合否判断】
不合格
【評価点】
・語彙が多く理路整然としていて、学生としてはコミュニケーション能力が非常に高い。スマートだが、適度に気遣いもあって人物としては好感が持てる。
・ゼミ活動や留学経験など、真面目且つ投げ出さずに取り組んできている。
・広告営業の仕事イメージ(顧客が誰でどのような課題やニーズを解決するのか)持てている。また、客観的な事実だけでなくパッションの重要性や競争環境があることも理解している。
【懸念点】
・社風にミスマッチとなる可能性がある(評価点のとおり、一般的にはかなり優秀な部類に入る人材だが、経験も考えもやや真面目過ぎる。これまでにも学業など自分の興味・関心に合致するものには頑張っているが、そうでない環境に向き合った経験がない)
・広告、人材、インフラ、教育など幅広い業界を志望しているが、留学経験もあって英語を活かしたり、グローバルな仕事に関わることへのプライオリティも高い。
・受け答えはスムーズだが、どこか淡々と説明するような話し方で、エネルギーやアピールしようという姿勢を感じなかった。パッションが大事だと理解しているものの、それを出すことは苦手そう。
【解説】
さて、一人目に取り上げたこの学生ですが、非常に迷った学生でした。
ただ、結果としては採用見送り(不合格)としています。
今回取り上げた理由にあるのですが、社会人基礎力(コミュニケーション能力、理解力など)は高い水準にあった学生でした。他社の内々定も持っており、おそらく他の企業でも選考合格するでしょう。
では、不合格とした決め手は何か?
私の中で決め手になったのは以下の2点です。
①社風へのミスマッチ
所謂、相性の部分です。受け答えや経験面において彼女は非常に真面目でした。そして、真面目であることは美徳であり長所です。私は真面目な人間が大好きです。
しかし、それが仕事において長所になり得る場面もあれば、短所や自分を苦しめる要因にもなり得ます。私の会社は営業において、ときにはウェットでフランクな対応が求められます。社内においても同様です。そんな環境でも立ち振る舞えるか、寧ろそこで活かせる強みを持っているかを見ています。
②志向性のリスク
留学経験がある方などに多いのですが、「将来的には海外勤務やグローバルな仕事に関わりたい」「語学を活かしたい」などの思いを語ってくれるケースがあります。それは否定の対象ではないですし、そんな人材がこの日本から多く生まれて欲しいと思っています。
但し、残念ながら私の会社では新卒入社で海外勤務になる可能性はありません。つまり、期待に応えられる環境がありません。青臭い表現にはなりますが、私の会社よりもっと良い環境があるでしょう。
※無論、将来的にその可能性が無い訳ではないですが、少なくとも入社3年目までにグローバルな仕事環境は皆無になります
また、仮にグローバル企業であったとしても、会社や仕事はグローバルな仕事をしたい社員のためにあるのではありません。
サッカーで例えると、フォワードをやりたいプレーヤーのためにチームがあるのではなく、チームの勝利のために点を取ってくれるフォワードが必要なのです。
「●●を活かしたい」という考えの方は、企業にとってそれを活かした先に何があるのかを考えてみましょう。
2年前に面接した都内在住女子学生のBさん
【合否判断】
合格(但し、内々定提示後に辞退となりました)
【評価点】
・声が大きくフランクで明るい性格。リアクションも正直。緊張で会話に焦ったときも、こちらが弄ったり落ち着かせたりすると笑顔で返してくれるため好感を持てる。
・高校のテニス部では●●大会を目指して努力し続け、大学ではアメフト部のマネージャーとして、チームの勝利の貢献できるように考えるなど、常に目標と向上心を持って努力できる。
・分かりやすい目標にモチベートされるタイプのため、営業適性の高さや、部下としてのモチベーションコントロールのしやすさは感じられた。自ら「根性はあります」と語るなど、感情面も経験面もストレートな自己開示ができる。
・OBがいるという浅いきっかけでエントリーしているが、表面的ではなく、最低限の仕事イメージ(ビジネスモデルなど)や営業としての大変さも理解している。
【懸念点】
・良くも悪くも周囲のヒトに影響されやすい人物(これまでの経験も人に影響されたきっかけが多い)。自走できるとは思うが、器用ではないので、パフォーマンスは上司・先輩によって大きく左右されそう。
・弊社以外は同じ業界の企業は受けておらず、OBからの社風エピソードなどに惹かれている。逆に広告サービスや広告事業そのものへの興味関心やロイヤリティは高くない。
【解説】
受け答えの上手さや業界理解度などは前者の学生の方が良かったと思います。
但し、コミュニケーションにおいてリアクションが良くて聞き上手でした。緊張は感じていたようでしたが、私の話に耳を傾け、私の話や質問に興味を持ってくれました。
これは営業職に必要な要素です。クライアントに好かれるには、相手に興味を持つことが大切ですし、商談を進める上でヒアリングが上手い(聞き上手)ことは重要です。
勿論、企画の説明や提案などのアウトプット能力も必要ですが、ビジネスレベルにおいてのアウトプット能力は学生には期待していません(今まで数百人の学生を面接しましたが、現場に出せるレベルのアウトプット能力はいませんでした)。
重要なのは「聞く力があるか・目の前にいる人に興味を持てるか」です。
そしてもう一点、部下としての育成しやすさも持っていました。リアクションは素直でしたし、自分の良い点も悪い点も自己開示ができるというのは強みです。
上司として「部下が何を考えているか」「仕事で出来ること・出来ないことを共有してくれるか」などは気になるポイントです。報連相がきちんとできそうかどうかのイメージにも直結します。
彼女は役員面接も通過して内々定となりました。しかし、残念ながら辞退になりました。
私の会社以外はメーカー・商社などを受けており、そのうちの1社からの内々定を承諾することにしたそうです。
面接では「同じ業界を受けていないと志望度が低いと見なされて不利になる」というような就活ノウハウもあったりしますが、それが合否判断に影響することはありません。
もちろん、同じ業界で比較検討することは自分自身の就職活動にとってプラスになると思います。企業の規模やネームバリューだけでなく、視野を広げて見てみましょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
自分で書いておきながら非常に曖昧で感覚的・主観的な評価だとは思います。
また、見る人によってはAさんの方を「採用すべきでは?」と思うでしょうし、それも正解かもしれません。
ですが、面接評価と言うのは「人」がやる以上、感覚的で主観的なものです。
目の前にいる就活生を評定表の文章で判断・評価するのも難しいものがあります(私が感じたことや言いたいことの半分も伝わっていないと思います)
そういった意味では、不合格判断になった場合も気にし過ぎないことです。
否定ではなく、マッチングできなかっただけです。
振り返りをすること、前を向くこと、諦めずに視野を広げていくことを継続しましょう。
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