4月に入り、就職活動のエントリーシートや適性検査のピークもひと段落したところでしょうか。
今回は適性検査(WEBテスト)について投稿します。
なお、私の会社の新卒採用で導入している適性検査は「日本エス・エイチ・エル」が提供する
「WEB-GAB」と「WEB-CAB」です。※採用コースによって使い分けています
日本エス・エイチ・エル社の提供する適性検査は全国7000の企業で導入されており、就活生の皆さんも受験したことや対策されたこともあるでしょう。
参照:日本エス・エイチ・エルのテストサービス一覧
※就活生の皆さんは対策本などでしか情報を見たことはないでしょうが、上記のサイトは企業人事向けの一覧です。企業がどういった視点で導入するか分かりやすいと思います(時間・種類も分かります)
おそらくSPI(リクルートマネジメントソリューションズ社提供)と共に、就職活動・採用活動で最も多く導入されているテストです。一般的にSPIより対策しにくいと言われていますが、イチ人事担当の目線から適性検査について考えてみました。
(採用側から見る)WEBテストのメリット・デメリット
コロナ禍の就職活動おいて、WEB説明会・WEB面接の導入が一気に進みました。適性検査(筆記試験)に関しては、10年以上前から紙⇒WEBテストへの移行が進んでいました。
そこには感染防止対策以外でも、採用活動・就職活動双方にWEBテストのメリットがあるからです。
【メリット】
①場所(試験会場)、ヒト(試験監督など)、モノ(試験に必要な備品)を必要最低限にできる
②採点・集計に時間がかからない
③応募者管理データベースに反映・管理しやすい
④遠方の学生にも受けてもらいやすい
⑤好きな時間・好きな場所で受けてもらえる
【デメリット】
①替え玉受験の可能性を排除できない
②学生の持っている端末やネット環境によっては受けられないなどトラブルの可能性
個人的にはWEBテストにほとんどデメリットはないと思っています。採用側も準備や受験後の管理に手間がかからず、学生側も試験会場での試験よりは受けやすくエントリーのハードルが下がります。
唯一のデメリットと思うのは「替え玉受験」のリスクがあることです(SPIテストではテストセンターという別会場を用いてWEBテストを受けるような形式もあり、この可能性をほぼ無くしています)。
という訳で、敢えて「紙の筆記試験」を実施する企業は以下のような特徴があるのではないかと考えています。
・筆記試験の結果を重要視する(替え玉は避けたい)
・エントリー者の割に採用数が少なく、ハードルを上げてでも絞り込みたい
・地域限定、少数のエントリーのみ想定する企業
合否判断
合否判断は各企業によって異なると思います。参考までに私の会社ではどういった基準で合否判断しているか、上げてみます。
能力検査(言語・計数)について
ここはほぼ足切りです。それぞれで点数が出るのですが、以下が合格ラインイメージです。
・言語:10点以下(100点満点)は不合格
・計数:10点以下(100点満点)は不合格
あまりハードルは高くないですね。対策として言えるとすれば、言語も計数もバランス良く得点できることでしょう。
性格検査(パーソナリティ)について
これは意外と重要視しています。職種別(営業・販売・事務・研究職・エンジニアなど)の適性や、何についてストレスを感じるタイプなのか等の様々な結果が出ます。
私の会社は営業職としての配属が多いのですが、営業的な適性値やエネルギー系の要素(行動力・競争意識の高さ・外向性・交渉を好むかどうか)が低い場合は不合格判断としています。
この理屈で言えば、募集している職種や会社の風土を意識して回答するということが対策になります。
しかし、適性テストは良くできており、そうやって回答しようとしても上手く結果が出ません。また、「回答に一貫性が無い」と判断されて、そもそも合否判断対象から除かれる(実質不合格)場合もあります。
適性テストは、その会社や職種に合うかどうかを統計的に判断していますので、合わない会社に入るリスクを排除できたと割り切るしかないでしょう(これは選考全般に言えることですが)。
※ちなみに、営業職以外の採用の場合は少し指標が変わってきます
適性テスト対策
上記に少し書きましたが、基本的には言語係数を広く浅く勉強するのが良いでしょう。
さすがにどちらかが100点でも片方が0点だったらダメです。但し、100点は必要ないので、どうしても苦手な分野があれば捨てるのも手段でしょう(例えば、SPI非言語の「確率」は苦手だから捨てる等)。
筆記試験対策は以下を意識してみてください。
【準備編】
・1冊の問題集を繰りかえす(必要以上に幅を広げる可能性はない)
・SPI⇒GABの優先度で対策(対策しやすい方をやるべき)
※但し、IT系(エンジニア職)企業はCAB導入が多いため必要に応じて対策
・言語も計数のどちからに偏らない(むしろ、苦手な方の0点を避けるための勉強をする)
・性格検査は対策のやりようがない
【試験当日編】
・100点は必要ない。分からない問題や苦手と感じたら適当に回答してとばす
・回答数も8~9割程度で良い。無理に全部回答しようとすると回答数に対する正解率が下がる
※特に、GABは時間内ですべて回答するのも難しくできている
・性格検査は正直に回答するのみ(一貫性の無い回答で判定不能になることだけ避けるように)
入社後の活用
実は適性検査は、就職活動時の選考だけでなく、配属~入社研修~入社以降の能力開発にも広く活用されています。
私の会社でも、社員全員が適性検査を受けたこともありました。社内で活躍してる社員の特徴因子を適性検査の観点から客観的に分析するためです。
(例)
・適性検査のAという項目が8点以上ある社員は、8割が活躍している(社内評価や成績が良い)
・適性検査のBという項目が3点以下の社員は、早期退職に繋がる傾向がある 等
こういった因子を抽出できれば、適性検査の結果から「積極的に採用すべき層」と「慎重に採用すべき層」などが分かりやすくなります。
また、私の会社では研修時に適性検査の結果をフィードバックして自身の強みや課題を考えてもらうようにしています。また、配属部署について検討するときの相性をみる指標としても活用しています。
※ちなみに、活用に用いられるデータは言語計数などの能力結果ではなく性格検査の結果です。
最後に
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「適性検査の結果のみで採用合否を決めたり配属を決めても良いのか?」と感じるかもしれません。
ただ、検査の結果はあくまでも参考値であり絶対的な判断基準ではありません。適性検査の結果はイマイチでも、面接で合格して活躍する人もいますしその逆もしかりです。
学生側としてはあまり気にしすぎてもプラスにはならないと思います。私たち採用側も適性検査は活用していますが、「適性の結果に惑わされず、しっかり人物評価をするようにする」という認識の基で選考しています。
※但し、言語・計数(非言語)の試験対策だけは最低限で構わないのでやりましょう(これに関してはやればやるだけ結果に繋がりやすいです)
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