【コロナ禍の就職活動】合同企業説明会の現状

就職活動

3月1日の就職活動解禁から2週間が経過しました。この2週間はマイナビ・リクナビ主催の合同企業説明会に参加した方も多かったかと思います。私が把握している限りで、今年の合同企業説明会の状況を書きたいと思います。

合同企業説明会

合同企業説明会の歴史概略

元々は、就職情報会社だけではなく地方自治体や地方新聞社、大学・学生団体などが主催していました。歴史で言えば就職サイト(その前だと就職情報誌)より古く、今よりも多様な主催団体があったと言われています。

2000年代頃から、合同企業説明会の主催は就職情報会社が主体となりました。元々、地域や学校に特化して企業誘致を行い、特定の学校やエリアにニーズのある企業を中心にコンパクトに開催していたようです。ただ、就職情報は紙媒体(就職情報誌)⇒インターネット(就職情報サイト)に移行していた時代であり、徐々に情報のオープン化が進んでいました。


これはいつか別の記事でも書きたいと思いますが、これまで東大や京大の学内合同企業説明会しか参加しなかった企業が、ネットの普及に伴って全国の大学生に企業情報を開示するようになります(これによってチャンスが増えたと捉えるか、反対に情報が多すぎると捉えるか)。

さて、話を合同企業説明会に戻すと、ネットの普及に伴って合同企業説明会がオープンになります。(おそらく)マイナビが、全国の有名企業を集めた超大型の合同企業説明会を開催します。今ではそれが当たり前ですが、エリアや学校特化のイベントだけでなく、企業も学生も全国から集めるという趣旨で合同企業説明会がスタートしました。
就活生は必ず就職サイトに登録するという時代になり、合同企業説明会の広報力という点において、就職サイト>地方自治体・大学・地方新聞社という状況になります。必然的に学生は就職情報会社主催のイベントに動員されることになります。そして、相対的にそれ以外の合同企業説明会には学生が集まらず、「動員が少なくなる⇒翌年の企業誘致が少なくなる」という悪循環に陥り、淘汰されていきました。

現状で唯一残っているのは学内合同企業説明会ぐらいですが、それは日本の大学(特に私立大学ですが、最近は国公立大学も)が就職支援・キャリア支援に力を入れており、学生をコントロールできるためです(誤解を恐れずに書くならば、一種の強制力を持って学生を動員する学校もあります)。
私は学内の就職ガイダンスや説明会には参加したことがなかったですが、個人的には良い取り組みだと思います。取捨選択は学生本人がすべきですが、情報や選択肢を与えること自体は好ましいと考えます。

ちなみに今でも地方で小規模の合同企業説明会は開催されていますが、主催は大半がマイナビかリクナビです。地方の合同企業説明会というニーズ・マーケットはこの2社で刈り取られている状況でしょうか。批判的に思われるかもしれませんが、それはビジネスの成功とも言えます。それまで主催として実施していた地方自治体や地方新聞社が、企業にも学生も有益なサービスを提供できなかったとも言える結果です。
就職活動をビジネスにしているという点において槍玉に上げられる就職情報会社ですが、ビジネスとして収益を上げる(顧客からお金を貰う)からこそ努力し、考え、実行した結果とも言えるかもしれません。例えば、2年前まで東京や大阪で開催される大型イベントには各地方や各大学から無料のバスを出して学生を集客してたりします(今年はコロナ禍ということもあり自粛しているようですが)。企業向けには動員を確保し、ユーザー向けには交通費負担を無くすという二面においてサービスを提供するというのはそれだけで価値はあると思います。
但し、だからといってすべての就活生に合同企業説明会は有益かどうかは別問題です(※後述)

そして、日本が新型コロナウイルスの危機にさらされて昨年から、WEB形式の合同企業説明会が主流になりつつあります。WEB合同企業説明会そのものは、数年前から存在していましたが、昨年の社会情勢の変化に伴い一気にドライブがかかった感があります。
※私も3月1日のWEB合同企業説明会に会社の人事担当としてスピーチしてきました。カメラに向かって話すはどうも得意になれません。人が少ないはずなのに緊張するのはなぜだろう・・・

合同企業説明会の現状(22卒)

前年は3月以降、一斉に合同企業説明会は中止になりましたが、今年は感染症対策をしながら各地で開催されました。

但し、全体的に学生動員数は低調のように見受けられます。原因は色々あるでしょうが、やはり新型コロナウィルスに起因する要因が大きいでしょうか。
当然、人が多数集まるイベントに参加することに抵抗感はあるでしょうし、前述したように全国から無料バスを出すような企画も制限があります。就職情報サイトも採用企業も、オンライン説明会のノウハウと実績が蓄積され、学生もオンラインで説明会に参加することに慣れがあります。

となれば、敢えて交通費と時間をかけてリアルイベントに参加するということは優先度は低くなるでしょう。

実は合同企業説明会のイベント動員数そのものは7~8年前ぐらいがピークだったのではないかというのが個人的見解です(根拠はなく、あくまでも私見によるものですが)。
新聞社や地方自治体ではない、就職情報会社以外の就活イベントも増えています。

逆求人フェスティバル:スカウト型のマッチングイベント
Re+alive:時期、ターゲットに合わせた少数企業・少数学生のマッチングイベント

多数の企業を集めて多数の学生を集客するという時代から変遷しようとしているのは肌で感じます。
逆に言えば、就活生側は合同企業説明会でゆっくり企業の話を聞けるチャンスは多いと思います。後述しますが、人気企業のブースに立ち見で話を聞くことに意味はないですが、人気企業のブースでもゆっくり話を聞けるチャンスがあるということはポジティブに捉えられる要素です。
(見切りをつけるのは簡単ですが、有効に活用できるものは活用するのもアリですね)

合同企業説明会に参加する意義は?

総合的な判断としては、そこで「企業研究が進む」とか「就活が有利になる」とかはないと考えます。

企業側から見た合同企業説明会は「プロモーションの場」です。エントリーや個別企業セミナーへの動員施策の一環です。※ちなみに合同企業説明会に参加する際、大半の企業は「1日で何人の学生のブース動員ができるか」目標指標にしています。
ですので、企業理解を深めようと思っても期待以上の情報は得られないでしょう。そういった意味では合同企業説明会に複数回参加するのはメリットは少なく、ましてや同じ企業のブースに何度も訪問するなんてナンセンスです(目的がプロモーションなのでどの企業説明会でも話す内容は変わらないはずです。特定の商品のTVCMが時間帯やTV局別に変わらないのと同じこと)。

さて、では合同企業説明会には全くメリットがないか?参加しなくて良いか?ということですが、目的によっては有効だと思います。

①新しい企業との出会いの場として
②情報のインプットではなく刺激のインプットの場として

①新しい企業との出会いの場として

インターネットや就職サイトは情報量は多く、手軽に客観的な情報は得やすいです。但し、以下のような特徴もあります。

・SEOや就職サイトの仕組みにより企業の露出に差がある
・ネガティブな情報も多く前向きになれない(掲示板など)
・そもそも知っている企業しか検索のしようがない

その点、合同企業説明会はその会場にある企業の情報露出度はフラットです(装飾やブースの差はあるでしょうが)。ネガティブな情報は少なく、必要であれば企業に直接質問して確認できます。また、会場内を歩くことができれば全ブースの前を通ることができ、調べる・検索するという行為を介することなく企業を知ることができます。

これは就活に限った話ではないですが、「出会い」というのは自分で作るべきです。ブースで話を聞くぐらいは20~30分程度のことなので、興味のない企業・業界でもとにかく話が聞ける機会と捉えれば貴重です。

②情報のインプットではなく刺激のインプットの場として

合同企業説明会やプロモーションの場なので情報のインプットには有効ではありません。但し、刺激の機会としては良いと思います。

例えば以下のような経験はある人はいるのではないでしょうか?

・そのスポーツのことは知っていたが、部活の見学に参加して入部を決意した
・資料や書籍で大学のことは知っていたが、オープンキャンパスで大学の志望度が高まった
・動画やテレビで楽しそうな場所だと思って旅行に行ったらハマって毎年訪れている
・たまたま入ってカフェの接客と雰囲気が気に入ってアルバイトを始めた
・音楽配信で好きな曲だったが、ライヴやフェスにいってそのアーティストのファンになった
・語学留学で海外生活を経験して人生観が変わった

刺激のインプットは、文字、写真、絵、動画、音といった要素だけでなく現場・リアルにある人・モノ・場所に触れることで得られるものです。
就職サイトやHPを眺めているより、多くの企業・多くの就活生が集まっている場所に行くことそのものが、就職活動のモチベーションや「この企業良い!(理屈でなく感覚)」と思えるきっかけにはなります。

やりたいことが見つからない、企業のマイナス面ばかり気になる、何から始めたら分からないというような方刺激のインプットの機会として活用してみるのはアリかなと思います。コロナ禍で周囲の就活生がどう動いているのか分からないなかで、他の就活生を見るだけで良い意味の焦りは感じるかもしれません。
※運命的な企業との出会いを保証する訳ではありませんが・・・笑

最後に

今日はダラダラと書いてしまいましたが、人事担当者として合同企業説明会に出展した際には
「良い学生さんと出会えないかな」「うちの会社に魅力に感じてエントリーしてくれたら嬉しいな」と思って説明しています。
マクロで考えると思うところは色々ありますが、合同企業説明会は私自身も刺激を求めている場なのかなと考えています。

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